【美味しく食べる】魚の締め方3つの基本と締め方5選
釣り人「せっかく釣った魚、どうすれば美味しく食べれるの?
血抜き?神経締め?色んな締め方があるけど、一体どれが良いの?」
こんな悩みに答えます。
目次
仕事として毎日魚を締めている中で、締め方についてもノウハウが貯まったので、記事にまとめていきます。
【美味しく食べる】魚の締め方3つの基本と締め方5選
釣り上げた魚、しっかり締めていますか?
新鮮な魚を美味しく食べる。
釣りの醍醐味の一つですよね。
とはいえ、締め方ひとつで台無しにしてしまっているかもしれません。
どうせ食べるなら、美味しい方が良いに決まってますよね。
そのためには、釣り人としても、最低限の締め方の知識が必要になります。
今回は、そんな釣り人に向けて、釣った魚を締めるための知識を記事にまとめていきます。
魚の締め方3つの基本
魚の締め方の絶対的な正解って、実はないと思います。
極論、魚を食べて「美味しい」と感じればそれが正解。
絶対こうしなきゃダメ!
なんていうこと自体がナンセンスというものです。
とはいえ、「活き締め」を施すことにはしっかり意味があり、効果的に締めることで、魚がより美味しくなります。
といことで、まずは、魚を締める3つの基本を解説します。
腐敗させない
ストレスを与えない
冷やしすぎない
腐敗させない
これはほとんどの人が気をつけているのではないでしょうか。
魚は、血や内臓・エラから腐敗が始まり、生臭さの原因になります。
中型以上の魚や青物の血抜きは、もはや当たり前になっていますね。
意外と知らない人も多いんですが、血抜きや神経締めをした切り口も弱点になったりします。
ストレスを与えない
釣り上げた魚にストレスをかけることで、旨味成分が消費されると言われています。
脳締めや神経締めなど、即死させる類の締め方でなるべく魚にストレスを与えないようにしましょう。
冷やしすぎない
魚は、死後硬直の後期〜解除されるあたりで食べるのが一番美味しいとされています。
これを冷やしすぎた場合、すぐに死後硬直が始まってしまい、食べる時には死後硬直の解除後かなり時間が経ってしまったなんてことになりかねません。
具体的には、5度〜10度くらいが良いと言われていますが、釣り人がクーラーの温度管理までするのはあまり現実的ではありません。
釣りの最中は、海水氷で冷やしておき、帰りは海水を抜いて持ち帰る。
こんな工夫で、冷やしすぎを回避することがてきます。
この時に、血抜きをした切り口が真水に触れると痛みが早いので、下のような保冷剤を使うとより良いです。
締め方5選
では、具体的にどんな締め方があるのか紹介していきます。
血抜き
血抜きは、多くの釣り人が既に実践しているのではないでしょうか。
特に血が多い青物や、赤身の魚に対しては必須レベルの締め方です。
ポイントは、直接心臓を傷つけないこと。
エラの膜の部分からナイフを入れ、背骨に沿った太い血管を1カ所切ればOKです。
多めの海水に漬け、血栓が出来ていないか、定期的に確認しましょう。
脳締め
特殊なピックを使って、脳を破壊し、即死させる締め方です。
まずは脳締めをすることで、魚に余計なストレスを与えません。
また、サワラやハガツオなど、身に水分が多い魚の身割れも防ぐことができます。
モラル的にも、多分した方が良いですね。
基本的には、良いことしかないので、やらない理由がないですね。
こんなピックを使います。
具体的な方法は、【超簡単】神経締めのやり方とコツの記事で解説しています。
神経締め
魚が絶命した後も、神経はしばらく生きていて、旨味成分を消費し続けると言われています。
その神経も破壊して、出来るだけ旨味成分を減らさないというのが、神経締めという方法です。
神経締めには、死後硬直を遅らせる効果もあります。
特殊なワイヤーが必要になる締め方なので、参考までにリンクを貼っておきます。
氷締め
網などの漁で捕獲された魚のほとんとが、この締め方です。
スーパーで並んでいる魚のほとんどは、氷締めと思ってもらって良いです。
氷締めのメリットは、切り口がないので、そのまま放置しても、保冷だけしておけば比較的長持ちすることです。
流通に時間がかかる「売り物の魚」に対しては、理にかなった締め方なのかもしれません。
サバ折り
サバは「生き腐れ」と言われるほど、鮮度が落ちやすい魚です。
そんなサバを出来るだけ早く締めるための、伝統的な方法が鯖折りです。
エラ元を千切るのと同時に、しっかり背骨を折って即死させるのがポイントです。
釣った魚を美味しく食べる
では、結局どの締め方が一番良いのか。
冒頭でも書いたとおり、絶対コレ!という正解はありません。
というのも、美味しいかどうかの判断って、人によって違うからです。
https://twitter.com/Aki73711455/status/1292043305065172992
逆にブリなら、ガチガチ硬直中のやつも結構好き。
カツオなんかに至っては、おどり食いでも良いくらい というのは冗談で、早ければ早い方が好き。
例えば、
プリプリとした強い歯応えに美味しさを感じる人の場合
死後硬直の最中に食べるのが良いということになります。
なので、当日中、出来るだけ早く食べるのが良いでしょう。
「どうしても食べるのが明日になっちゃう!」
という時は、神経締めをして死後硬直のタイミングを遅らせるという選択肢もあります。
いずれにしても、早く食べ切ってしまうのであれば、血抜きの効果はそこまで実感出来ないかもしれません。
逆に、
ねっとりとした食感で、甘味が強いのが好きな人の場合
死後硬直が解けた後、しばらく熟成させてから食べれば良いわけです。
数日寝かすわけなので、腐敗が早い血はキレイに抜けていた方が、生臭さがでません。
脳締め・神経締めをして、魚にストレスを与えないことで、旨味も落ちづらいです。
こんな感じで、それぞれの締め方の意味を理解して、自分のお好みを探してみてください。
ちなみに、僕がお客さんの魚を締める場合は、
食べるのは明日以降になる
という仮定をして、
・血抜き
・神経締め
・海水氷での保冷(冷えたら水は抜く)を推奨
していました。
詳しくは【超簡単】神経締めのやり方とコツの記事で解説しています。
ここまでしておけば、大失敗することはないです。
あとは、魚種や好みにあわせてアレンジしてもらえればOKだと思います。
というわけで、今回の記事は以上です。
最後まで読んでいただきありがとうございます。