絶対リリース?ヒトに聞けない外房ヒラマサリリース事情
ヒラマサアングラー「外房でヒラマサ釣りたいけど、リリースしなきゃいけないの?
釣ったヒラマサは持って帰って食べてみたいなぁ…
なんか持ち帰りづらい雰囲気だな…」
こんな悩みに答えます。
この記事を読むことで、外房のオフショアヒラマサ釣りにおけるリリース事情への理解が深まり、魚を持ち帰る際の参考になります。
絶対リリース?ヒトに聞けない外房ヒラマサリリース事情
リリースの勧めとオフショアネット
持ち帰る魚を見極める
オフショアネット以外の船宿という選択肢
まとめ
絶対リリース?ヒトに聞けない外房ヒラマサリリース事情
外房でヒラマサ釣りをしていて、釣ったヒラマサを持ち帰りづらいなと感じたことはありませんか?
この記事の読者は、同船者は釣った魚を全てリリースしており、自分もなんとなくリリースしなきゃいけない雰囲気を味わったことがあるのではないでしょうか。
では、ヒラマサが釣れたらリリースしなければいけないのか。
持ち帰ることは必ずしも悪なのか。
先に結論を言っておきますが、それは、完全に釣り人の自由です。
そもそも釣れた魚は釣り人のものであり、釣った魚をどうするかの決定権は船長も船宿も持っていません。
国によっては、「○○cm以下の魚はリリースしなければいけない。」
という法律があり、破った場合は罰せられるという事例もあります。
しかし日本においては、リリースに関する法律はなく、例え稚魚・産卵個体などにおいても、リリースしなかったことによる刑事罰は受けません。
(漁業組合などで放流事業を行っている場合は、漁業組合により何らかのペナルティを受ける場合があるので、注意が必要です。)
リリースの勧めとオフショアネット
では、なぜ外房でヒラマサをリリースしないといけないような風潮があるのか。
それはオフショアネットという団体の存在です。
オフショアネットとは、年間を通してヒラマサのルアー釣りをさせる船宿が集まってできた集団で、希少なヒラマサ資源を保護する動きにも力を入れています。
オフショアネットについて詳しい内容は、こちらの記事にも書いていますので、気になる方は読んでもらえると嬉しいです。
オフショアネットでは、具体的に
又長65cm以下のヒラマサのリリースを推奨
ヒラマサのバッグリミット(持ち帰り数)を1日に2匹まで
ワカシ~ブリのバッグリミットを1日5匹まで
上記のような呼びかけを行っています。
ただしこれは法律で決まっていることではないので、守ろうが守るまいが誰かに罰せられるものではありません。
あくまで釣った魚をどうするかは、釣った本人が責任を持って決めてください。
ですが、「好きな釣りを長く続ける」という意味では、資源保護という観点は無視できないものでしょう。
対象の魚が絶滅してしまっては、釣りは成立しませんからね。
ここまで読んで、この記事の著者はリリース推奨派なんだな。
と思われたことでしょう。
確かに僕もリリースはしますし、魚や魚釣りの将来を思ってリリースすることは素晴らしいことだと思います。
しかし、僕はキャッチ&イート派の釣り人です。
魚は釣ったら食べたいし、せっかく食べるのなら、美味しく食べたい釣り人の1人です。
持ち帰る魚を見極める
釣った魚を美味しく食べるためには、「美味しい魚」を見分けることが必要になります。
例えば、ヒラマサの旬は夏と言われていて、夏のヒラマサは脂が少なくさっぱり味です。
脂が少ないことで長期間の熟成をさせることができ、釣れたてのプリプリとした歯応えと、しっかり熟成させたものの上品な甘さとが楽しむことができます。
対して冬場のヒラマサはしっかり餌を食べ、身に脂がしっかり乗っているのが特徴です。
脂が多いので熟成できる期間は短くなりますが、プリプリの歯応えと、ジュワッと染み出すような濃厚な脂を楽しむことができます。
5月頃の抱卵したヒラマサの場合は、卵に栄養のほとんどを費やしているため、身が痩せていて脂ののりもイマイチです。
身は少しやれたように弾力が少なく、お世辞にも美味しいとは言えません。
1kgに満たない小さなヒラマサの場合は、身が全体的に水っぽく、青物特有の血なまぐささがあります。
歯応えはプリプリとしていますが、脂はほとんど乗らず、酸味が強い味になります。
同じヒラマサ1種にしても、上記のように季節やサイズによって味が変わります。
もちろん自分好みのものもあれば、そうでないものもあるでしょう。
・これは美味しそうだから持ち帰ろうかな。
こんな判断基準でいいんじゃないでしょうか?
オフショアネット以外の船宿という選択肢
とは言え、みんな持ち帰らないし、持ち帰ると言ったら船長に嫌な顔をされそうで心配。
なんてこともありますよね。
その場合は、オフショアネット以外の船宿も検討してみてください。
外房では、ヒラマサ以外にもマダイやヒラメなど、餌釣りの人気ターゲットが生息しています。
普段は餌でマダイやヒラメを狙って操業してるけど、予約が入ればヒラマサ狙いでも出船しているという船宿も多くあります。
詳しくは、こちらの記事でも紹介しているので、読んでみてください。
上記のような餌釣りメインの船宿の場合、釣った魚は持ち帰るものだという文化が強く残っているため、少し持ち帰りやすくなるんじゃないでしょうか。
とは言え、乱獲やモラルに反した殺生はNGです。人として。
まとめ
今回の記事では、外房のヒラマサリリース事情について書いてきました。
読者のあなたに覚えておいてほしいことは、日本近海の魚は確実に減ってきているということです。
僕は外房のヒラマサ釣り以外の釣りもやりますが、どこのフィールドに行っても、「昔はもっと釣れた。」という声の方が多く聞かれます。
中には、相模湾のキハダのように突然釣れ始めた。なんてケースもありますが、ほとんどの場合で魚の絶対数は減少しています。
釣りを愛する1人として言いたいことは、魚を殺す(減らす)ことに責任を持ってほしいということです。
僕が釣り船で中乗りとして働いていた頃
・いちおう持って帰ります
・これしか釣れなかったら嫌だから持って帰ります
と言って、結局クーラー満タンの若魚を持って帰るという人が多かったのも事実です。
その持ち帰られた若魚のその後は分かりませんが、持ち帰った以上は責任を持って美味しく食べて下さい。
必ずリリースして下さいとは言いませんが、「いちおう持って帰られた」魚が美味しくないからといって捨てられていたりしたら悲しくなります。
釣った魚は釣り人のものですが、その後の責任も釣り人のものです。
大好きな釣りを長く楽しむために、リリースや資源保護について少し真剣に考えてみるのもアリなのではないでしょうか。
今回の記事は以上です。
最後まで読んでいただきありがとうございます。